湖尻純(こじり じゅん)
だれでもモバイル株式会社 代表取締役
「審査不要・保証人不要でも誰でもスマホを持てる社会」を目指し、通信業界に新しい選択肢を提供。いわゆる携帯ブラックと呼ばれる方々にも通信インフラを提供できるよう、レンタルスマホやMVNO事業の改革に取り組んできた第一人者。現在は、生活保護受給者や生活に困難を抱える方々に向けて、家具・賃貸・通信など生活基盤を支えるサービスをワンストップで展開。
スマホはもはや生活必需品。
しかし、料金の滞納が続くと「支払い能力に問題あり」と判断され、いわゆるブラックリスト入りしてしまい新規契約ができず、端末の分割購入も断られてしまいます。
一度ブラックに登録されると、携帯だけでなくクレジットカードやローン審査、賃貸契約など、日常のさまざまなシーンで足かせとなり、生活の選択肢がどんどん狭まっていくでしょう。
とはいえ、闇雲に支払いを先延ばしにするだけでは解決しません。
本記事では、債務整理の一手法である「任意整理」を軸に、携帯ブラックからの脱出方法を徹底解説。
裁判所を介さずに債権者と和解を図る手続きの流れから、キャリアとの交渉ポイント、専門家選びのコツ、ブラック期間中の代替策、そして信用回復の具体的ステップまで紹介していきます。
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任意整理とは、債務者(借り手)が弁護士や司法書士を通じて、裁判所を介さずに債権者(貸し手)と直接交渉し、返済条件の見直しを図る手続きです。
具体的には、まず債務者が依頼先に必要書類(契約書、請求書、返済状況がわかる明細など)を提出します。
代理人が各債権者へ受任通知を送り、催促や取り立てをストップさせたうえで、将来利息の減免や返済期間の延長、元本の分割払いなどを交渉します。
和解成立後は、月々の返済額を新たに設定し、完済を目指す仕組みです。
任意整理の最大の特徴は、裁判所を使わない点にあります。
裁判所手続き(民事再生や自己破産など)と比べて、以下の3つの点で優位です。
裁判所への予納金や印紙代が不要なため、全体のコストを低くできるケースが多い。
通常、受任通知送付から和解まで3ヶ月程度で完了。
裁判所手続きのように半年〜1年かかる場合に比べ、精神的・スケジュール的な負担を軽減できます。
受任通知到達後は債権者からの電話・文書による取り立てがストップし、生活再建に専念できます。
一方、任意整理にも留意点があります。最大のデメリットは信用情報機関への登録です。
任意整理を申し込むと、信用情報(CIC、JICC、KSCなど)には「債務整理〈任意整理〉」として登録され、約5年程度は新たなローンやクレジットカードの審査に通りにくくなります。
これらを踏まえると、任意整理は「今抱えている債務を無理なく整理し、取り立てを止める」ことを優先しつつ、将来の信用回復に向けて計画的に返済を進める手法として有効です。
しかし、将来的に再びローンが必要となる場面が想定される場合には、手続き開始のタイミングや整理する債務の範囲を十分に検討することが重要です。

日本には主に3つの信用情報機関があります。消費者金融や信販会社が加盟する「CIC」、クレジットカード会社や貸金業者が情報交換する「JICC」、そして銀行系の「KSC(全国銀行個人信用情報センター)」です。
携帯料金も分割払い契約とみなされるため、滞納情報はこれらに登録されます。登録された情報は、原則5年ほど保管され、新規契約やローン審査の際に参照されるでしょう。
まずは請求書の支払いを忘れた翌日から延滞扱いになります。最初は催促状や電話連絡が来るでしょう。
やがて10日を超えると、督促が強化され、SMSや書面での最終通告が届きます。さらに30日ほど滞納が続くと、携帯電話の回線が止まるでしょう。
約60日以上未払いが続くと、契約は強制解除され、未払い残高が確定。これが「事故情報」として信用情報機関に通報されます。
事故情報は「異動情報」「延滞情報」として登録され、いわゆるブラックリスト入り。これが信用履歴に刻まれ、あなたの「金融取引履歴簿」に傷をつけることになります。
ブラックリスト入りが確認されると、以下のような制限が待ち受けています。
1つ目は新規携帯契約の審査落ち。キャリアショップでのスマホ分割購入や契約変更が不可に。
端末購入は現金一括払いのみとなり、最新機種を手に入れるハードルが高くなります。
2つ目はクレジットカード・ローン審査の厳格化。
信用情報を照会するすべての金融機関で「要注意顧客」とみなされ、審査通過率は大幅ダウン。自動車ローンや住宅ローンまで影響が及ぶケースもあります。
3つ目は各種サービスの利用制限。賃貸住宅の契約や光回線の分割支払い、生命保険の分割払いなど、多岐にわたるサービスで審査落ちの可能性が生じます。
あなたがつい後回しにした“月額利用料”は、実はあなたの信用力を示す大切な指標です。たかが数千円の支払いでも、それが積み重なると「支払い能力」に疑問符がつき、金融社会での評価を著しく下げてしまいます。
ブラックリストから脱出するには、まず延滞を起こさないことが何よりも大切な鉄則です。

あなたがキャリアショップに足を運んで最新スマホを手に入れようとしても、「信用情報に延滞・異動情報がある」と判断され、審査でストップ。
結果、端末は現金一括払いのみでしか入手できません。端末代金が高額化している昨今、一括払いの負担は家計を直撃します。
さらには、キャリア側で契約プランの割引サービスを受けられないケースもあり、「端末は買えても、割安プランに乗れない」というジレンマに陥ります。
ブラックリスト入りは、携帯契約だけの話では済みません。クレジットカード各社は新規申込の段階で信用情報を照会します。
ここで「異動」の文字があると、審査は即座にNG。たとえ年会費無料のカードであっても、今後の利用履歴を信用できないとみなされます。
また、自動車ローンや住宅ローンの仮審査にも影響し、場合によっては保証人を立てても通らないことがあります。
「どうしても必要なローン」が組めず、マイカー取得や住宅購入の計画が頓挫するケースも少なくありません。
「住まいの選択肢が狭まる」というのも大きな痛手です。
賃貸契約の際に不動産会社が参考にする信用情報に“延滞履歴”があると、審査を通過できず、敷金・礼金が高い物件しか紹介されない、あるいは連帯保証人を厳格に求められるといった不利が生じます。
さらに、光回線やウォーターサーバーの分割払い、各種リース契約でも同様に審査落ちのリスクが大きいです。
知らず知らずのうちに「分割払い前提」のサービスが使えず、日常の利便性が損なわれます。

任意整理後に信用情報がどのように変化し、各信用情報機関でいつ抹消されるのか、そしてブラックからクリーンへの復帰ステップを紐解いていきます。
任意整理で債権者と和解し、和解書に基づく返済を開始すると、まず信用情報には「支払条件変更(任意整理)」として記録されます。
これは完済後も「事故情報」として残り、「返済中」「完済済」いずれのステータスであっても、登録日から数年間は消えません。
和解完了の報告は、代理人弁護士等から債権者を通じて各信用情報機関に届けられ、通常1ヶ月ほどで「任意整理後の和解済み」として反映されます。
各機関での事故情報保持期間は以下のとおりです(2025年3月時点)
このように、JICCだけ情報保持期間が二段階に分かれており、古い契約ほど早く消えるケースがあります。
任意整理後の返済が完了すると、代理人から「完済報告」が信用情報機関へ提出され、「延滞解消」の状態に更新されます(約1ヶ月後反映)。
完済情報反映後、「延滞情報」は前述の各保持期間を満了するまで残存します。その間、新規契約やローン審査では「要注意情報」として扱われます。
保持期間経過後、各機関がシステム上で自動的に該当記録が削除されます。以後、信用情報の開示報告書には任意整理の痕跡は残りません。
記録抹消後は、携帯の分割購入や各種ローン、クレジットカード発行申込が再び可能になります。
ただし、一度ブラック履歴を持った履歴として、審査では慎重に見られる点に留意が必要です。
任意整理は「今」の債務負担から救い出す有効策ですが、その後に待つ信用情報の抹消までには時間の流れが必要です。
完済から最長5年間、あなたの信用履歴は厳しくチェックされ続けます。
しかし、この期間を乗り越えれば、再びクリーンな状態で金融・サービス契約に臨むことができます。

携帯端末の代金は分割で支払うケースが一般的ですが、残債すべてを任意整理の対象とできるかどうかはキャリアの対応次第です。
大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)は「端末割賦契約」は割賦販売法に基づく債権として扱われるため、任意整理の交渉対象に含めてくれる可能性が高いのが特徴です。
ただし、格安SIMやMVNOでは独自の取り扱いを設けている場合があるため、まずは代理人弁護士・司法書士が債権調査を行い、「債権者に債権全体の開示」を請求することが第一歩になります。
滞納が長期化すると、端末代金の残債に加えて「遅延損害金」や「違約金」が上乗せされ、元本を超える金額に膨らむこともあります。ここで有効なのが、
成立しやすいのは「遅延損害金の減免」で、裁判所手続き(自己破産や個人再生)と異なり、キャリア側も取立てを中断したうえで和解案を提示してくるため、利息や損害金の一部を免除してもらえる可能性が高まります。
交渉をスムーズに進め、かつ有利な条件を引き出すには、以下の資料を事前にそろえておきましょう。
これらを整えることで、キャリア側に「誠意をもって返済を継続したい意志」と「実現可能な返済プラン」をアピールでき、交渉を優位に進めることができます。

借金問題を任意整理で解決するにあたって、最も重要なのが「誰に依頼するか」です。専門性や実績、そして費用感をしっかり見極めることで、スムーズかつ有利な和解を勝ち取ることができます。
まずは「任意整理」に強い事務所を探しましょう。ホームページやパンフレットで、過去の解決事例を公開しているかが一つの目安です。
たとえば、携帯料金の滞納案件を多数扱っているか、債権者別の和解成功率を提示しているかをチェック。
専門性が高いほど、キャリア各社の内部ルールや過去の交渉パターンを熟知しており、有利な条件を引き出しやすくなります。
また、司法書士は1社につき債務額140万円以下の案件しか扱えないため、高額債務がある場合は弁護士事務所に絞ることも重要です。
依頼時にかかる費用は主に「着手金」と「報酬金」です。
加えて、事務手数料や通信費が別途請求される場合があるため、見積書は必ず詳細まで確認。
「初期費用0円」を謳っていても、和解成立後に高額な報酬を請求されるケースもあるので注意が必要です。
多くの法律事務所は「初回無料相談」を実施しています。ここで次のポイントを押さえましょう。
無料相談は「相性」「信頼感」を確かめる貴重な機会。複数の事務所で比較すれば、自分に最適なパートナーが見つかります。
弁護士・司法書士選びは、任意整理の成否を左右する大きな要素です。専門性と実績を見極め、費用感を明確にしたうえで、無料相談をフル活用しましょう。
最適な依頼先と二人三脚で交渉を進めれば、ブラックリストからの脱出も一気に近づきます。

これから任意整理の一連の流れを、必要書類から和解完了後の返済プランまで、ステップごとに見ていきましょう。
任意整理の窓口で必要となる書類は以下のとおりです。事前に漏れなく準備し、スムーズな手続きを実現しましょう。
たとえば、携帯端末残債20万円、滞納金5万円、遅延損害金3万円、合計28万円のケース。
毎月18,750円を口座振替で返済し、完済後は信用情報機関への事故情報が「解消済み」として約1か月後に更新されます。
その後、各機関の抹消期間(最長5年)を経て、晴れてクリーンな状態に戻るでしょう。

任意整理やブラックリスト入りでキャリアの新規契約・分割購入ができない期間中でも、スマホ利用を諦める必要はありません。
ここでは「代替策」「注意点」「再契約への備え」を解説します。
格安SIMでも「本人確認書類」と「支払い手段」が必要なケースが多い点に注意。
また、MVNOによっては過去の携帯滞納履歴を参照する場合もあるため、事前に「ブラックでも契約実績あり」と明記している事業者を選ぶと失敗が少ないでしょう。
ブラック期間中も賢く代替策を駆使し、任意整理後は念入りに準備を整えて再契約に挑む。このサイクルを続けることで、スマホライフをストレスなく取り戻せます。

A. 原則として“抜く”ことはできません
任意整理の手続きでは、依頼者が指定した債権者(携帯会社を含む複数の貸し手)をまとめて交渉します。
携帯料金の残債だけを外して他社分だけ整理することは理論上可能ですが、交渉相手の債権者が“除外”に同意しないケースが多く、結果として全債務を一括で和解する形になるのが一般的です。
ただし、どうしても携帯を除外したい合理的な理由(たとえばすぐに再契約が必要な事情など)がある場合は、弁護士と相談のうえ「携帯会社のみ和解交渉の対象から外す」方針をとることもできます。
その場合は携帯債務は通常の遅延金・損害金が累積し続けるリスクがある点を理解しておきましょう。
A. 原則として「解消済み」の登録後でも約1~2か月は難しい
任意整理成立後、和解書に基づく返済を完了すると「延滞解消」の情報が信用情報機関に反映されます。
しかし、反映からすぐに新たな分割契約やクレジット契約を申し込んでも、事故履歴を参照する金融機関・キャリアでは慎重な審査が行われます。
したがって、任意整理後すぐに最新スマホを分割購入するといった計画は避けましょう。
A. 開示請求→事実確認→異議申立ての流れを踏む
抹消予定時期を過ぎても信用情報に事故情報が残っている場合、まずは各信用情報機関(CIC、JICC、KSC)へ情報開示請求を行い、登録状況を正確に把握しましょう。
任意整理は強力なツールですが、その後の信用情報の動きには時間と手間がかかります。
Q&Aを参考に、疑問を早めに解消し、確実にブラックリストから抜け出す一歩を踏み出してください。

信用情報は「支払いの履歴」が命。完済後は以下の小さな取引を活用しましょう。
また信用情報の「抹消」から6~12か月を目安に、以下を計画的に再開すると安全です。
再び債務に悩まないためには「堅実な家計管理」が不可欠です。
任意整理は借金生活からの脱却をもたらしますが、その先に続くのは「信用の再構築」。
小さな約束を守り続けることで、やがて金融機関からの信頼が戻り、将来のローンやサービス契約もスムーズに。賢く計画を立て、新たなスタートを切りましょう。

携帯料金を払えないままだったり、自己破産を経験したりすると、大手キャリアや格安SIMの契約審査に落ちることがあります。そんなときにおすすめなのが「だれでもモバイル」です。
審査がないので、過去にお金のトラブルがあっても安心してスマホを持てます。ここでは、だれでもモバイルのよいところを3つ紹介します。
生活保護を受けている人は、ケースワーカーさんや役所に電話する機会が多いです。就職支援や病院に連絡することもあります。
だれでもモバイルなら、国内の電話がかけ放題なので、たくさん電話しても料金を気にしなくて大丈夫です。
クレジットカードを持てない人や、カードで問題があった人でも安心な支払い方法が口座振替です。
だれでもモバイルは銀行口座から自動で引き落としになるので、支払いを忘れにくく、計画的に管理できます。
スマホを選ぶときは、電波が届く範囲が大切です。
だれでもモバイルはNTTドコモの回線を使っているので、山や地方に住んでいる人でも安定してネットや電話ができます。
携帯料金の滞納や信用情報に不安がある人でも、「だれでもモバイル」なら審査なしでスマホを持つことができます。
かけ放題や口座振替などを活用して、より快適な生活を送りましょう。審査に通らないときの強い味方です。