湖尻純(こじり じゅん)
だれでもモバイル株式会社 代表取締役
「審査不要・保証人不要でも誰でもスマホを持てる社会」を目指し、通信業界に新しい選択肢を提供。いわゆる携帯ブラックと呼ばれる方々にも通信インフラを提供できるよう、レンタルスマホやMVNO事業の改革に取り組んできた第一人者。現在は、生活保護受給者や生活に困難を抱える方々に向けて、家具・賃貸・通信など生活基盤を支えるサービスをワンストップで展開。
ブラックリスト状態で、銀行や大手消費者金融のおまとめローン審査に通る確率は、限りなくゼロに近いのが実情です。
しかし、大手とは異なる独自審査を行う一部の中小消費者金融であれば、過去の履歴よりも現在の返済能力を重視してくれるケースがあります。
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おまとめローンの審査を突破するために、まずはブラックリストの正体と、それが審査にどう影響するのか、金融機関の裏側を解説します。
一般的に言われるブラックリスト入りとは、個人信用情報機関に事故情報(異動情報)が登録されている状態を指します。金融機関や国が作成した、ブラックリストという名前の名簿は存在しません。
日本には主に3つの信用情報機関(CIC、JICC、KSC)があり、クレジットカード会社や消費者金融、銀行は、これらの機関を通じて個人の利用履歴を共有しています。
これらの情報は、完済または手続き完了から5年〜10年という長期間、記録が残り続けます。
自分がブラックかどうか不確かな場合は、各機関のWebサイトから情報開示請求(手数料1,000円程度)を行うことで、スマートフォン等ですぐに確認可能です。CICの開示報告書に「異動」という文字があれば、それはブラック状態であることを意味します。
おまとめローンは、数社分の借金を一本化するため、融資額が数百万単位の高額になりがちです。貸す側(金融機関)からすれば、万が一返済されなかった時の損害が非常に大きい商品と言えます。
そのため、銀行や大手消費者金融では、コンピューターによるスコアリングシステム(審査システム)を導入し、厳格なフィルタリングを行っています。
このシステムは、申込者の年収や勤務先だけでなく、信用情報を照会した瞬間に「事故情報あり = 返済能力なし」と機械的に判断し、即座に否決とする設定がされていることがほとんどです。
特に低金利を売りにしている銀行系のおまとめローンは、審査基準が非常に厳しく設定されています。これが審査通過率がほぼ0%と言われる理由です。
おまとめローンを検討している人が、焦るあまり陥りやすいのが申し込みブラックです。これは、短期間(一般的に1ヶ月〜6ヶ月以内)に、3社以上の金融機関へ立て続けに申し込みをすることで発生します。
信用情報機関には契約内容だけでなく、申し込みをした事実も6ヶ月間記録されます。金融機関の審査担当者がデータを見た際、短期間に何社も申し込んでいるという履歴があると、不審がられて審査に落ちてしまいます。
テレビCMで見るような大手消費者金融(アコム、プロミスなど)や、銀行のおまとめローンは、ブラックリストでは100%審査に通らないと考えて間違いありません。
理由は、彼らのビジネスモデルにあります。大手や銀行は、低い金利で多くの人に貸し出す薄利多売のモデルです。
金利が低いということは、一人の貸し倒れが大きな損失に繋がるため、リスクのある人には貸さないという徹底した防衛策が取られています。
審査はAIやコンピューターによる自動スコアリングで行われ、信用情報機関のデータに異動のマークが一つでもあれば、人間の担当者の目に触れることすらなく、システムが0.1秒で否決を弾き出します。
一方、地域密着型の中小消費者金融(いわゆる街金)であれば、ブラックでも審査に通る可能性がゼロではありません。なぜなら、彼らは大手とは異なる独自審査を採用しているからです。
独自審査とは、過去のデータだけでなく、今の返済能力と人柄を重視して人間が判断する審査方法です。過去に失敗はあったが、現在は定職に就き、生活を立て直していると判断されれば、融資の土俵に乗ることができます。
大手と同じ基準では顧客を獲得できないため、あえてリスクを取って融資を行うのが彼らの生存戦略です。
ただし、その分リスクヘッジとして、金利は法定上限ギリギリ(年15%〜20%)に設定されることがほとんどです。低金利での借り換えを期待している場合、メリットが出ない可能性もあるため覚悟が必要でしょう。
中小消費者金融といえど、誰にでも貸せるわけではありません。むしろ、貸し倒れを防ぐために大手以上に慎重に現在の状況を見極めます。
インターネットの掲示板等では、ブラックでも柔軟に対応してくれる業者を「神金融」と呼ぶことがあります。よく名前が挙がるのは、アロー、フクホー、セントラル、いつもなどの中堅業者です。
※これらは正規の貸金業者であり、闇金ではありません
しかし、審査が甘いわけではなく、大手以上に「提出書類が多い」「在籍確認が厳しい」「来店必須」などのハードルが設けられています。
例えば、給与明細数ヶ月分、源泉徴収票、住民票などの提出を求め、本当に返済能力があるかを徹底的に洗われます。
誰でも借りられるのではなく、面倒な手続きをしてでも、誠意と返済能力を証明できる人だけが借りられます。安易な気持ちで申し込むと、書類不備や虚偽申告で即座に落とされるため注意しましょう。
精神的に追い詰められたとき、ふと目に飛び込んでくる「ブラックOK」「審査なし」という言葉。ここでは、正規の消費者金融と違法業者(闇金)の違いを解説します。
正規の消費者金融と闇金を見分けるポイントは、法律を守っているか、いないかだけです。
日本で貸金業を営むには、財務局または都道府県知事の登録を受け、貸金業登録番号を取得しなければなりません。
例:東京都知事(1)第12345号
正規業者のWebサイトには必ずこの番号が記載されています。怪しいと感じたら、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで、番号や業者名を検索してください。ヒットしなければ、それは100%モグリの闇金です。
貸金業法では、「審査なし」「誰でも借りられる」「ブラックOK」といった、安易に借入を助長するような表現を広告に使うことを固く禁じています。つまり、審査なしと書かれている時点で、その業者は法律を無視している違法業者です。
「昔のような怖い取り立てはしない」「親身に相談に乗る」と謳う、ソフト闇金が増えています。
しかし、彼らの金利は「トサン(10日で3割)」「トゴ(10日で5割)」など、年利に換算すれば1,000%を超える暴利です。一度借りれば、利息を返すだけで精一杯になり、元金は一生減りません。
また、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで「#個人融資」「#お金困ってます」といったハッシュタグを使い、個人を装って近づく手口も横行しています。
困っている人を助けたいなどと言いますが、正体は闇金業者です。LINEでのやり取りに誘導し、身分証の画像や、時には裸の画像(ひととき融資)を送らせて担保にします。これらはすべて犯罪です。
もし闇金に関わってしまうと、どのような被害が待っているのでしょうか。
最近では、給料ファクタリングや後払い(ツケ払い)現金化といった新手のサービスも登場していますが、これらも金融庁によって実質的なヤミ金融と認定されています。
ブラックリスト状態で無理におまとめローンを組むよりも、債務整理を選んだ方が、金銭的な負担が圧倒的に軽くなるケースが多い場合があります。
ここでは、債務整理とおまとめローンの審査を比較していきます。
おまとめローンとは借金の引っ越しであり、借金の減額ではありません。
確かに金利は少し下がるかもしれません。しかし、毎月の返済額を減らすために返済期間を長く設定すれば、最終的に支払う利息の総額は、まとめる前より増えてしまうことが多々あります。
目先の負担は減っても、総支払額は40万円も増えるケースがあります。おまとめで他社の借入枠が空いたことで、借金がなくなったと錯覚し、また借り入れをして借金総額が倍増する人は後を絶ちません。
そこでおすすめしたいのが、債務整理の一つである任意整理です。 任意整理とは、弁護士や司法書士が代理人となり、貸金業者と交渉して将来発生する利息を全額カットし、元金のみを3年〜5年で分割返済する手続きです。
ブラックリスト状態の人にとって、おまとめローンと任意整理、どちらが有利か比較してみましょう。
| おまとめローン(中小消費者金融) | 任意整理 | |
|---|---|---|
| 将来の利息 | 年15%〜20%程度かかる | 原則0%(全額カット) |
| 借金総額 | 変わらない (利息分で増える可能性大) |
確実に減る (元金のみになる) |
| 毎月の返済額 | 期間設定により減らせる | 利息がない分、同額でも早く終わる |
| 信用情報 | 審査に通ればキズはつかない | ブラックリストに載る |
ここで重要なのは、信用情報(ブラックリスト)の扱いです。
通常、任意整理のデメリットはブラックリストに載ることですが、もし既に延滞などでブラック状態ならば、これ以上失うものはありません。デメリットなしで、利息0%という最強のおまとめ効果を得られるのが任意整理です。
借金の額が年収の3分の1を大きく超え、元金だけの返済でも生活が苦しい場合は、より強力な手続きを検討する必要があります。
弁護士に相談するのは敷居が高いと感じるかもしれませんが、借金問題においてこれほど頼りになる存在はありません。
最大のメリットは、正式に依頼して受任通知が業者に送られると、その日のうちに督促の電話や取り立てが法律の力でストップすることです。
多くの事務所では、借金減額シミュレーターや無料相談を行っています。自分はおまとめローンでいけるのか、債務整理すべきかを知るためだけでも、一度プロの診断を受けてみることを強く推奨します。
ブラックリスト(信用情報の事故記録)には明確な期限があり、それを過ぎれば、あなたは再び社会的信用を取り戻すことができます。
では、いつブラックリストから消えるのか?というと、これは加盟している信用情報機関と、事故の内容によって期間が異なります。
注意すべきは、あくまで、完済や手続き完了から5年ということです。延滞を放置している間は、いつまで経っても期間のカウントダウンは始まりません。
また、信用情報機関のデータが消えても残るのが社内ブラックです。例えば、アコムでトラブルを起こして債務整理をした場合、CICのデータが消えても、アコム社内のデータベースには「要注意人物」として半永久的に記録が残る可能性があります。
将来またカードを作りたい場合は、過去に迷惑をかけたグループ会社は避けるのが鉄則です。
ブラック情報が消えた直後の状態は、信用情報が真っ白(スーパーホワイト)な状態です。 30代、40代でローン履歴が一切ないことは、過去に何かあったのではないか?と逆に金融機関に警戒される要因になります。
そのため、いきなり審査の厳しい銀行系カードや住宅ローンに申し込むのではなく、信用実績(クレジットヒストリー)を積み上げる修行が必要です。
注意点として、ステータスの高いプロパーカードや銀行カードローンに申し込むのは避けましょう。まずは半年〜1年、小さな信用を積み重ねることが、将来の大きな信用の土台となります。
おまとめローンや債務整理で借金が片付いても、あなたのお金に対する習慣が変わらなければ、数年後に同じ苦しみを味わうことになります。
借金で問題を解決する思考を捨ててください。
もし、失業や病気でどうしても生活費が足りなくなった場合は、高金利の業者に頼るのではなく、国のセーフティーネットを活用してください。社会福祉協議会が窓口となる生活福祉資金貸付制度などは、無利子または超低金利で生活再建資金を借りることができます。
これからの生活は、クレジットカードに頼らず、デビットカードや現金で生活する現金主義を強く推奨します。