湖尻純(こじり じゅん)
だれでもモバイル株式会社 代表取締役
「審査不要・保証人不要でも誰でもスマホを持てる社会」を目指し、通信業界に新しい選択肢を提供。いわゆる携帯ブラックと呼ばれる方々にも通信インフラを提供できるよう、レンタルスマホやMVNO事業の改革に取り組んできた第一人者。現在は、生活保護受給者や生活に困難を抱える方々に向けて、家具・賃貸・通信など生活基盤を支えるサービスをワンストップで展開。
「生活保護を受けていた方が亡くなった場合、その家族が香典を受け取ると没収される?」
「葬儀費用は自己負担になるの?」
生活保護受給者の葬儀には、さまざまな不安や疑問がつきものです。
結論から言うと、お香典を受け取っても没収されることはありません。
また、葬儀費用は支援制度を利用して安く支払えます。
この記事では、生活保護受給者の葬儀における香典の取り扱いや、葬儀費用の支援制度、参列する際の香典マナーなどについて詳しく解説します。
故人や遺族が生活保護受給者の場合だけでなく、葬儀に参列する予定のある方も、ぜひ参考にしてください。
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生活保護受給者であっても、葬儀はできます。
生活保護受給者や、経済的な困窮で葬儀費用を負担できない遺族のために、定められた範囲で実費を支給する「葬祭扶助制度」という公的支援制度があるからです。
ただし、葬祭扶助制度は、すべての生活保護受給者が利用できるわけではありません。制度を利用するには、いくつかの条件を満たさなければいけません。
葬祭扶助制度を利用できるのは、以下のいずれかに該当する場合です。

葬儀を行うと、通常はお香典をいただきます。
しかし、葬祭扶助制度を利用して葬儀をした場合には、お香典をいただいてもよいのでしょうか?没収されたりしないのでしょうか?
ここでは、制度を利用した場合の香典の扱いや、香典に関する一般的な疑問について詳しく解説します。
生活保護受給者のお葬式を葬祭扶助制度を利用して行った場合でも、参列者が用意した香典を受け取ることに問題ありません。
いただいた香典は原則として、遺族の収入とみなされないためです。
SNSなどの一部情報では、香典が没収されたり、収入とみなされたりといった情報が流れていますが、間違いです。
香典は所得税法上非課税のため、受け取った香典を役所に申告する必要もありません。
ただし、香典の金額が非常に高額で、社会通念上認められない金額になる場合には、一部が収入とみなされる可能性もあります。
香典が収入とみなされるかどうかの判断基準は自治体によって異なるため、多額の香典を受け取った場合は、自治体に確認すると安心です。
受け取った香典の使い道に、法的な制限はありません。故人の供養や遺族の生活費のためなど、基本的に自由には使うことができます。
しかし、お香典をいただいた場合、一般的には香典返しを行うのがマナーでしょう。香典返しの費用は葬祭扶助制度の支給対象外なので、香典から捻出することになります。
もし、香典返しを用意することが経済的な負担になるなら、香典を辞退するという選択肢をとってもよいかもしれません。
香典を辞退する場合は、訃報の連絡や葬儀の案内状などでその旨を伝えておくのがおすすめです。参列者の負担軽減にもなります。

生活保護受給している方が亡くなったり、遺族が生活保護を受給したりしている場合、葬祭扶助制度があることがわかりました。
また、お香典を没収されることはないこともわかりました。
ここでは、葬祭扶助制度についてのより詳しい内容について解説します。
葬祭扶助制度の支給額は、地域や故人の年齢、世帯状況などによって異なります。
支給額の目安となる上限は一般的に、大人が20万円ほど、子どもの場合は15万円ほどです。
ただし、これはあくまで目安であり、実際の支給額は自治体によって異なるので、お住まいの自治体の窓口で確認してください。
葬祭扶助制度で支給されるのは、葬儀を行うのに最低限必要な費用です。
具体的には、以下のものが支給対象となります。
一方、葬祭扶助制度の支給対象外となる費用は下記のとおりです。
葬祭扶助制度を利用する場合、一般葬のようにお通夜や告別式を行ったり、祭壇を飾ったりすることができません。また、僧侶に読経を依頼することもできません。
葬祭扶助制度を利用する場合の葬儀は、火葬式(直葬)と呼ばれる火葬のみを行う形式が一般的です。
葬祭扶助制度を利用するには、定められた手順に従って申請を行う必要があります。
ここでは、申請の流れを詳しく解説します。
死亡診断書が発行されたら、お住まいの市区町村の役所(福祉課など)に連絡します。
すでにケースワーカーがいる場合は、ケースワーカーに相談しましょう。状況によっては、民生委員に連絡する場合もあります。
次に、自治体の福祉事務所へ葬祭扶助を申請しなければなりません。
葬儀前に申請しないと、扶助の支給が認められないからです。
申請先は、申請者の住民票がある自治体に提出します。
必要な書類は自治体によって異なるので、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。
申請書には、下記の内容を記載します。
葬祭扶助制度の申請が認められたら、葬儀社へ葬儀の依頼をします。
依頼する際には、葬祭扶助制度を利用する旨を必ず伝えましょう。
葬儀後に申請した場合、葬儀費用を自己負担しなければならなくなるので注意が必要です。
そして、葬儀社が決まり次第、葬儀内容や葬儀日程の打合せを行います。
なお、一部の自治体では、指定の葬儀社を紹介してくれる場合もあります。
葬儀を実施します。
葬祭扶助制度を利用する場合のお葬式は、お通夜や葬儀式のない「直葬」で行われます。
葬儀は、遺体を火葬場に搬送して納棺し、火葬・収骨するのが一般的な流れです。
葬儀が終了すると、葬儀社に葬儀費用が支払われます。葬儀費用は、自治体が決めた範囲内で支給されます。
多くの自治体では、自治体から葬儀社に直接費用が支払われるのが一般的です。

これまで、生活保護受給者が亡くなった場合の遺族の葬儀について解説してきました。
生活保護受給者が亡くなった方の葬儀に参列する場合、香典や交通費はどうすればいいのでしょう?
ここでは、生活保護受給者が葬儀に参列する場合の費用の捻出について解説します。
生活保護受給者が葬儀に参列する場合、香典は自己負担で用意しなければなりません。
しかし、生活保護費から香典を捻出するのは、生活費の圧迫につながる可能性もあるため、無理のない範囲で用意するのが大切です。
反対に、香典を辞退するという選択肢もあります。
香典は、故人への弔意を表すものであり、必ずしも包まなければならないものではないからです。
「生活保護受給者なのに、香典を出す余裕があるのか?」などと、考える方も一定数いるので、無理をするくらいなら参列するだけでもよいでしょう。
生活保護受給者が葬儀に参列する際、交通費は生活保護費から支給されるのでしょうか?
身内の葬式に参列するための交通費は、支給対象となります。なぜなら、生活保護の一時扶助にあたるからです。
ただし、必ず支給されるとは限りません。支給される場合も、金額はケースによって異なります。
一時扶助の対象となる身内の範囲は下記の通りです。
交通費の支給についてより詳しく知りたいならば、自治体や福祉事務所に相談してみましょう。

生活保護受給者の葬儀における香典の扱いは、一般の方とは異なる点もありますが、基本的なマナーや考え方は同じです。
つまり、香典は原則として収入とはみなされず、受け取ることができます。
ただし、高額な香典を受け取った場合は、自治体に確認しておくと安心です。
葬儀費用については、葬祭扶助制度を利用できる場合がありますが、利用条件や支給される費用には限りがあります。
生活保護受給者が葬儀を執り行う際、香典や費用について不安なことがあれば、一人で悩まずに、自治体の福祉事務所やケースワーカーに相談してみましょう。